教育に関して目指すべき着地点(社会科)

 僕は、社会科という教科を通じて人間味あふれ、社会という概念を身体感覚で理解出来るような授業を心がけたいと思う。

 昨今アクティブラーニングなる双方向の授業、講義式ではなく生徒との対話を通じて授業を展開するスタイルを採用している学校が多いだろう。僕は概ねアクティブラーニングに賛成なのだが、形ばかりの討議、生徒間での浅い話し合いに帰結してしまう現状を多々目撃してきた。

 教師は人生の先輩として、多いに自らの人生を生徒につたえる、表現する責務があるのではないか。教師の人生観ないし世界観を通じて生徒は現代社会を考察し、歴史を省み、幅広い倫理観、哲学を身につけていくのだと僕は考える。講義式、劇化式など授業の方法論は様々であろう。 

 しかし、教師が確固たる哲学、人生観を持ちえずして他者に影響を与えることはできないであろう。畢竟、教師自身が常に向上心、素直な気持ちで日々を生き、生徒と共に成長する姿勢を持ち続けることが、生徒を導く上で肝要なことだと僕は考える。

 社会科は語句を丸暗記するための教科ではなく「社会」という荒野を生き抜くための羅針盤となりうる科目であると信じている。生徒一人一人とのコミュニケーションを大切に、社会科教育という道を歩みたく思う。もちろん、生徒の伴走者として。